口上

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定型詩を口語訳する定型詩による口語訳

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巷でうわさの定型口訳を
惜しみなく使用させていただいております

皆さま方のご要望にお応えし
よい塩梅に調整してございますので
いつも快適にご利用いただけます

ご家族やご親族、ご近所の皆さま方で
仲良く分け合ってお試しくださいますよう
謹んでお願い申し上げます


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# by sanukiyaichizo | 2018-12-31 09:20 | Trackback | Comments(0)

鳥を詠む⑤
1956 大和(やまと)には鳴きてか来(く)らむほととぎす汝(な)が鳴くごとになき人思ほゆ
 ※「なき人思ほゆ」古来ホトトギスは死者の魂に関連付けられた。

    大和へ死者の魂を
    鳴いてはこんで来るためか
    おまえが鳴くたびホトトギス
    亡き人のこと思い出す

1957 卯(う)の花の散らまく惜しみほととぎす野に出(い)で山に入(い)り来鳴きとよもす

    ホトトギスは卯の花の
    散るのを惜しんで野や山に
    出ては入りして飛んで来て
    声を響かせ鳴いている


1958 橘の林を植ゑむほととぎす常(つね)に冬まで住み渡るがね
 ※「渡る」ずっと~し続ける。
 ※「がね」となるように。

    橘の木を植え込んで
    林にしよう ホトトギス
    冬までずっと棲むことが
    できるようにしてやろう


1959 雨(あま)ばれの雲にたぐひてほととぎす春日(かすが)をさしてこゆ鳴き渡る
 ※「こゆ」〈ゆ〉動作の起点、通過点。ここから。ここを。

    雨が上がって去って行く
    雲に従いホトトギス
    ここから春日のあたりへと
    鳴いて渡って行くことだ

1960 物思(おも)ふと寝(い)ねぬ朝明(あさけ)にほととぎす鳴きてさ渡るすべなきまでに
 ※「朝明」夜明け方。
 ※「すべなし」どうしようもない。苦しい。

    思い悩んで眠れない
    夜明けに鳴いてホトトギス
    渡って行くのが聞こえると
    いっそう切なくなってくる



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# by sanukiyaichizo | 2018-08-18 00:00 | 万葉集巻十 | Trackback | Comments(0)

鳥を詠む④
1951 うれたきや醜(しこ)ほととぎす今こそば声の嗄(か)るがに来鳴きとよめめ
 ※「うれたきや」〈うれたし〉しゃくにさわる。腹立たしい。〈や〉間投助詞。
 ※「醜」ののしりの気持ちをこめた言葉。
 ※「今こそ~とよめめ」〈こそ~め〉~てほしい。
 ※「がに」するほどに。

    ああ憎らしい大バカの
    ホトトギスめ 今こそは
    声の嗄れてしまうほど
    来て鳴き声を響かせろ

1952 今夜(こよい)のおほつかなきにほととぎす鳴くなる声の音(おと)の遥(はる)けさ

    今夜は空がぼんやりと
    霞んで見渡せないけれど
    ホトトギスの鳴いている
    声がはるかに聞こえるよ


1953 五月山(さつきやま)卯(う)の花月夜(はなづくよ)ほととぎす聞けども飽(あ)かずまた鳴かぬかも
 ※「五月山」五月の山。
 ※「卯の花月夜」卯の花の咲いている月夜。
 ※「鳴かぬかも」〈ぬか〉願望。

    月夜に卯の花咲いている
    五月の山のホトトギス
    聞いても飽きることはない
    もっと鳴いてほしいなあ

1954 ほととぎす来(き)居(い)も鳴かぬか我(わ)がやどの花橘の地(つち)に落ちむ見む
 ※「来居」来て止まって。
 ※「も~ぬか」願望。
 ※「やど」家の敷地。庭先。
 ※「花橘」橘の花。

    ホトトギスよ 枝に来て
    そこに止まって鳴いてくれ
    わが家の庭の橘の
    花が散るのを見ていたい


1955 ほととぎす厭(いと)ふ時なしあやめぐさ縵(かづら)にせむ日こゆ鳴き渡れ
 ※「あやめぐさ」ショウブ。アヤメ科の花菖蒲ではない。邪気を払うとされた。
 ※「縵」つる草や草木の枝・花などを巻きつけて髪飾りとしたもの。
 ※「縵にせむ日」五月五日にアヤメグサを縵にする習俗があった。
 ※「こゆ」ここを通って。ここから。

    ホトトギスの鳴く声は
    いつ聞いてもよいけれど
    ショウブを髪に飾る日は
    ここを鳴いて飛んで行け



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# by sanukiyaichizo | 2018-08-17 00:00 | 万葉集巻十 | Trackback | Comments(0)

鳥を詠む③
1946 木高(こだか)くはかつて木植ゑじほととぎす来鳴きとよめて恋増(ま)さらしむ
 ※「かつて~打消」決して~ない。
 ※「じ」打消意志。

    木の丈高く植えたりは
    決してしないでおきましょう
    ホトトギスが来て鳴き声を
    響かせ恋を募らせる


1947 逢ひ難き君に逢へる夜(よ)ほととぎす他(あた)し時ゆは今こそ鳴かめ
 ※「他し時ゆ」〈他し〉ほかの。〈ゆ〉比較。より。
 ※「こそ~め」願望。~てほしい。

    なかなか逢えずにいた方と
    ようやく逢えたこの夜は
    ほかのときよりホトトギス
    今こそもっと鳴いてくれ


1948 木(こ)の暗(くれ)の夕闇なるに〈一に云ふ、なれば〉ほととぎすいづくを家(いえ)と鳴き渡るらむ
 ※「木の暗」木が茂って暗いとき、または、暗いこと。

    森の茂みの暗くなる
    夕闇時にホトトギス
    どこを自分の家として
    鳴いて飛んで行くのだろう

1949 ほととぎす今朝の朝明(あさけ)に鳴きつるは君聞きけむか朝眠(あさい)か寝けむ
 ※「朝明」夜明け方。早朝。
 ※「朝眠」朝寝。

    今朝の夜明けにホトトギス
    鳴いていたのをお聞きには
    なったでしょうか もしかして
    朝寝をなさっていましたか


1950 ほととぎす花橘の枝に居(い)て鳴きとよもせば花は散りつつ
 ※「花橘」橘の花。花の咲いた橘。

    ホトトギスが橘の
    花咲く枝にやって来て
    鳴き声高く響かせば
    花ははらはら散り落ちる



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# by sanukiyaichizo | 2018-08-16 00:00 | 万葉集巻十 | Trackback | Comments(0)